食べログに勝手に掲載された時の対処法|削除依頼から法的措置まで徹底解説

風評被害対策法務

「知らないうちに、自分のお店が食べログに掲載されている!」と困ったことはありませんか?意図しない掲載や古い情報の放置は、お客様の混乱を招くだけでなく、意図せぬ評価による影響も懸念されます。

本記事では、食べログに掲載された際の適切な削除依頼の方法や、万が一の際の法的知識、そして正確な情報を自らコントロールするための予防策について分かりやすく解説します。お店の正しい情報を知り、安心して運営を続けるためのガイドとして、ぜひ参考にしてください。

食べログへの勝手な掲載とは?

「食べログに勝手に掲載された」とは、飲食店経営者や関係者の許可なく、食べログに店舗情報が登録されている状態を指します。 実態のない店舗や、すでに閉店した店舗の情報が掲載されているケース、実在する店舗の情報が経営者や関係者の意図しない形で掲載・編集されているケースも含まれます。 無断掲載は、店舗の営業に悪影響を与える可能性があるため、迅速な対応が必要です。

どんなケースが「勝手に掲載」になるのか

食べログへの勝手な掲載には、以下のようなケースが考えられます。

  • 実在しない店舗の掲載:実在しない住所や電話番号で、架空の店舗情報が登録されているケース。悪意ある第三者による嫌がらせや、システムの不具合などが原因として考えられます。
  • 閉店した店舗の掲載:すでに閉店しているにもかかわらず、食べログ上に情報が残っているケース。情報が更新されていないことによる誤解を招き、顧客の混乱を招く可能性があります。
  • 情報が改ざんされた掲載:実在する店舗の情報が、経営者や関係者の意図しない形で変更されているケース。営業時間やメニュー、写真などが勝手に変更され、顧客に誤った情報を提供してしまう可能性があります。例えば、実際よりも高い価格が表示されたり、提供していないメニューが掲載されたりする可能性があります。また、ネガティブな口コミを意図的に書き込まれるケースも含まれます。食べログでは不適切な口コミに対する対応がなされる体制が整っています。(不適切な口コミへの対応
  • 掲載許可を出していない店舗の掲載:店舗側が食べログへの掲載を希望していないにもかかわらず、情報が登録されているケース。食べログの営業担当者などから掲載を勧められた際に断ったにも関わらず掲載された、あるいは、全くの第三者によって無断で登録されたというケースも考えられます。

これらのケースは全て、店舗の営業に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、情報が改ざんされた場合、顧客とのトラブルに発展する可能性も懸念されます。 また、実在しない店舗情報が掲載された場合、実在する近隣店舗との誤認を招き、混乱を招く恐れもあります。

掲載による具体的な被害

食べログに勝手に掲載されることによる具体的な被害としては、以下のようなものが挙げられます。

被害の種類内容
風評被害不正確な情報やネガティブな口コミにより、店舗の評判が低下する可能性があります。
機会損失誤った情報によって顧客が来店を見送ったり、予約をキャンセルしたりすることで、売上減少につながる可能性があります。
顧客とのトラブル掲載情報と実際のサービス内容に差異があった場合、顧客とのトラブルに発展する可能性があります。
ブランドイメージの毀損意図しない情報が掲載されることで、店舗が築き上げてきたブランドイメージが損なわれる可能性があります。
精神的苦痛勝手に掲載された情報や、それに対する対応に追われることで、経営者や従業員が精神的な苦痛を受ける可能性があります。

これらの被害は、店舗の規模や業態、掲載内容などによって程度が異なります。 しかし、いずれの場合も、放置しておくと深刻な事態に発展する可能性があるため、早期の対応が重要です。

食べログに勝手に掲載された場合の削除依頼方法

食べログに自分の店舗や情報が勝手に掲載されている場合、まずは食べログ側に削除依頼を行うことが重要です。 Webフォームでの削除依頼手順と必要な情報を詳しく解説します。

食べログへの問い合わせ方法

Webフォーム

Webフォームは、24時間いつでも送信でき、必要事項を入力するだけで簡単に問い合わせることができます。 公式ウェブサイトからアクセス可能です。

食べログ お問い合わせフォーム:食べログヘルプ

Webフォームを利用する際は、必須項目をすべて入力し、正確な情報を伝えるようにしましょう。 また、お問い合わせの種類を正しく選択することで、適切な担当者への連絡がスムーズになります。

削除依頼の前に準備すべき「5つの情報」

 依頼をスムーズに進めるため、以下の情報を手元にまとめておきましょう。

  • 掲載されている正確な店舗名
  • 対象ページのURL(食べログ上の店舗ページのアドレス)
  • 誤っている情報の具体的内容(例:旧店名になっている、定休日が間違っている等)
  • 削除・修正を希望する理由(例:無断掲載により営業妨害が発生している、閉店している等)
  • ご自身の連絡先(氏名、電話番号、メールアドレス)

以上を踏まえ、適切な手順で削除依頼を行いましょう。 それでも削除されない場合は、次の章で解説する「食べログが削除依頼に応じない場合の対処法」を検討してください。

食べログが削除依頼に応じない場合の対処法

食べログに削除依頼をしたにも関わらず、無視されたり、不当な理由で拒否されたりするケースがあります。このような場合、諦めるのではなく、下記の方法を試すことで、削除を実現できる可能性が高まります。

窓口の再確認と最終通知

まず、利用した窓口が適切だったか(専用フォームか等)をもう一度確認します。しかし、一度拒否・無視されている場合、通常の問い合わせを繰り返すのは逆効果です。この段階では「再依頼」ではなく、「法的手続きを視野に入れていること」を明示した最終通知として、論理的な依頼文を再送することとにとどめましょう。

内容証明郵便の活用

通常のフォームで改善が見られない場合、内容証明郵便の送付が極めて有効です。「いつ・誰が・何を伝えたか」を公的に証明できるため、運営側も「見ていない」という言い逃れができなくなり、組織内の対応優先度が上がります。内容証明郵便の作成方法については、日本郵便のウェブサイトで詳しく解説されています。

送信防止措置依頼書の送付

Webフォームではなく、法律に基づいた「送信防止措置依頼書」を書面で送付します。これは法律に定められた正式な手続きであり、プラットフォーム側には「検討し、結果を通知する義務」が生じるため、無視されるリスクを大幅に下げられます。

法的措置とその内容

食べログへの削除依頼が受け入れられず、勝手に掲載された情報によって実害が生じている場合、法的措置を検討する必要が出てきます。法的措置は、時間と費用を要する可能性があるため、慎重に進める必要があります。以下に、具体的な法的措置とその内容を解説します。

弁護士への相談

上記の手続きでも進展がない、あるいは自分で行うのが不安な場合は、速やかに弁護士へ相談してください。

  • 弁護士名義の通知:弁護士内で内容証明を送るだけで、運営側の対応が劇的に 変わるケースが多々あります。
  • 法的強制力:削除の仮処分申請など、裁判所を介した強制的な削除手続き(法 的措置)へスムーズに移行できます。

発信者情報開示請求

食べログに掲載された情報の発信者が不明な場合、発信者情報開示請求を行うことができます。これは、裁判所を通じて、インターネットサービスプロバイダ(ISP)や食べログに対し、発信者の情報(氏名、住所など)の開示を要求する手続きです。発信者情報開示請求は、発信者を特定するための重要な手段です。この手続きは複雑なため、弁護士に相談しながら進めることが一般的です。

発信者情報開示請求の流れや必要書類などについては、裁判所のウェブサイトで確認できます。

損害賠償請求

食べログの投稿で具体的な損害が生じた場合、裁判を通じて発信者に賠償請求が可能です。請求には売上減少などの客観的なデータによる「損害の立証」が不可欠なため、弁護士と相談して被害に見合う適切な賠償額を算定することが重要です。

損害賠償請求に必要なもの

損害賠償請求を行うためには、以下の情報を準備する必要があります。

項目内容
損害の内容風評被害、営業妨害、精神的苦痛など、具体的にどのような損害を受けたかを明確にする
損害額の算定損害額を具体的に算出し、その根拠を示す資料を準備する
因果関係の立証食べログへの勝手な掲載と損害との因果関係を証明する証拠を準備する
発信者の情報発信者情報開示請求などで特定した発信者の情報

これらの情報を元に、弁護士と相談しながら訴状を作成し、裁判所に提出します。裁判では、証拠に基づいて損害の有無や因果関係などが争われます。

勝手に掲載されないための予防策

食べログへの意図しない掲載は、不正確な情報によるトラブルや風評被害を招くリスクがあります。しかし、一度ネットに上がった情報を完全に消し去ることは容易ではありません。ここでは、現実的な「非掲載依頼」の実情と、それを補うための「情報の自衛策」について解説します。

非掲載依頼の現状と限界

食べログには公式の問い合わせ窓口があり、将来的な掲載を防ぐための「非掲載依頼」を行うこと自体は可能です。

  • 手続き方法食べログのヘルプページ等から、掲載を希望しない旨を伝えます。
  • 現実的なハードル:食べログは「世の中にある飲食店のデータベース」という側面を持つため、実際に営業している店舗の場合、非掲載に希望が認められないケースがほとんどです。基本的には「閉店」や「客観的なミス」がない限り、削除や拒絶は難しいのが実情です。

このように「載せない」という物理的な遮断には限界があるため、次に紹介する「自ら正しい情報を提示して、誤情報を上書きする」という能動的な対策が重要になります。

Googleビジネスプロフィールへの登録

Googleビジネスプロフィール(GBP)は、Google検索やマップ上に無料で情報を掲載できるサービスです。GBPの活用は、単なる集客ツールを超えて、ネット上における「公式情報の主導権」を自ら握るための重要な自衛策となります。

食べログなどの第三者プラットフォームは、管理の主体が運営側や投稿者にあるため、情報の修正に時間を要する場合が少なくありません。一方、GBPであれば店名や営業時間をオーナー自身の手で即座にコントロールできるため、誤情報による来店トラブルを未然に防ぐことが可能です。

特定のサイトに依存せず、コストをかけずに「自ら発信する正しい情報」の参照先を確保しておくことは、現代の店舗運営において情報の信頼性を守るために極めて有効な手段といえます。

Googleビジネスプロフィールで登録できる情報

  • 基本情報:店舗名、住所、電話番号、正確な営業時間
  • 公式リンク:ウェブサイト、予約ページ
  • ビジュアル:お店の雰囲気(内観・外観)、メニュー、料理の写真
  • サービス詳細:業種カテゴリ、テイクアウトやデリバリーの有無
  • リアルタイム情報:イベント、キャンペーン、臨時休業などの「投稿」

これらの情報を網羅的に登録することで、ユーザーにとって有益な情報を提供し、店舗への信頼性を高めることができます。 また、Googleマイビジネスのインサイト機能を活用することで、ユーザーの検索行動や店舗ページへのアクセス状況を分析し、マーケティング戦略に役立てることも可能です。

Googleビジネスプロフィールへの登録は、Googleビジネスプロフィールから行えます。

まとめ

食べログへの不当な掲載や誤情報による被害を防ぐには、まず公式窓口へ具体的な修正・削除依頼を行うことが先決です。もし改善されない場合は、内容証明の送付や弁護士を介した法的措置も視野に入れ、毅然とした対応をとることが重要です。また、日頃からの予防策として、事前の非掲載依頼に加え、Googleビジネスプロフィール等で自ら正確な情報を発信し続けることが、風評被害のリスクを最小限に抑え、店舗の信頼を守るための鍵となります。



本記事の担当

プロスパイア法律事務所
代表弁護士 光股知裕

損保系法律事務所、企業法務系法律事務所での経験を経てプロスパイア法律事務所を設立。IT・インフルエンサー関連事業を主な分野とするネクタル株式会社の代表取締役も務める。企業法務全般、ベンチャー企業法務、インターネット・IT関連法務などを中心に手掛ける。

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