背信的悪意者とは、実体上物権変動があった事実を知る者で、その物権変動について登記がないこと(登記の欠缺)を主張することが信義に反すると認められる事情がある者をいいます。法令上の用語ではなく、判例で用いられている言葉です。
民法177条の「第三者」は善意か悪意かを問わないとされていますが、判例は、背信的悪意者は登記の欠缺を主張する正当な利益を有せず、「第三者」に当たらないとしています(最高裁昭和43年8月2日第二小法廷判決)。そのため、物権を取得した者は、登記がなくても背信的悪意者に対抗できます。