知的財産権・成果物の帰属

10 共通条項の条項別解説

成果物の権利帰属の定め方:「一切の権利」では足りない

「本件業務の過程で生じた著作権その他一切の権利は甲に帰属する」と書いても、著作権法61条2項により27条・28条は受託者に残ったものと推定されます。特掲の要否、譲渡か確認かの区別、対価の書き込み、そして特掲していてもなお対象物の範囲で争いになった裁判例を扱います。
10 共通条項の条項別解説

著作者人格権不行使特約:書いても効かないことがある

著作者人格権は譲渡できないので、実務は「行使しない」と約束させます。ところが不行使特約が契約書にあったのに氏名表示権については合意がなかったとされた裁判例と、特約がないのに同一性保持権の行使が認められなかった裁判例があります。どちらも決め手は慣行でした。
10 共通条項の条項別解説

既存知財と成果物の切り分け:受託者が自分の資産を使えなくなる条項

「成果物の著作権は委託者に移転する」と書くと、受託者が過去に作った共通ライブラリまで移転しかねません。留保だけを書くと今度は委託者が納品物を使えません。留保と利用許諾を組で書く方法と、中小受託取引適正化法の限界を扱います。