商事留置権とは、商法や会社法が定める留置権をいいます。代表的なものが商人間の留置権で、商人間の双方のための商行為によって生じた債権が弁済期にあるとき、債権者は、弁済を受けるまで、債務者との商行為によって自己の占有に属した債務者所有の物又は有価証券を留置できます(商法521条)。別段の意思表示があるときは成立しません。
商人間の留置権は、民法の留置権(295条)と異なり、その物に関して生じた債権であることを要件としません。商事留置権は、破産手続では特別の先取特権とみなされます(破産法66条1項)。