偏頗弁済とは、法令上の用語ではなく、支払不能などの経済的な危機にある債務者が、特定の債権者にだけ既存の債務を弁済することを指して使われる言葉です。倒産手続で否認の対象となることがあります。
破産法では、支払不能後や破産手続開始の申立て後にした既存債務の弁済・担保の供与を、債権者がその事実を知っていた場合に否認できます(162条1項1号。民事再生法127条の3も同様)。民法も、支払不能時に債務者と受益者が通謀して他の債権者を害する意図で行った場合に限り、詐害行為取消請求を認めます(424条の3)。