権利濫用とは、形式的には権利の行使とみられる行為であっても、具体的な事情を考慮すると権利の社会性に反し、正当な権利の行使として認められないことをいいます。民法1条3項は「権利の濫用は、これを許さない」と定めています。加害の意図などの主観的な事情と、権利者の利益と相手方などの損害の比較といった客観的な事情から総合的に判断されます。
権利濫用とされると権利の行使が阻止されるほか、不法行為として損害賠償責任が生じることもあります。労働契約法16条(解雇)のように、この考え方を具体化した規定もあります。