RMT(リアルマネートレード)とは?違法になるケースと利用規約違反のリスクを解説

インターネット・IT関連法務

RMT(リアルマネートレード)とは、オンラインゲームのアカウントやゲーム内のアイテム・通貨などを、現金その他の現実の財産と交換する取引をいいます。RMTを仲介する専門のプラットフォームも存在しており、誰でも容易にアクセスできてしまうのが実情です。

「RMTは違法なのか」という質問には、単純にひとことでは答えられません。RMTそのものを一律に禁止する法律は存在しない一方で、取引の態様によっては電子計算機使用詐欺罪や不正アクセス禁止法違反といった犯罪が成立し、実際に逮捕・有罪判決に至った事例が相次いでいるからです。また、犯罪にならない態様であっても、ほとんどのゲームでは利用規約によりRMTが禁止されており、アカウント停止や損害賠償請求の対象となり得ます。

本記事では、RMTの基本的な仕組みから、刑事事件に発展し得るケース、利用規約違反としての民事上のリスク、裁判例の傾向、業界団体のガイドライン、そしてゲーム事業者・ユーザーそれぞれがとるべき対応までを解説します。

RMT(リアルマネートレード)とは

定義と取引の対象

RMT(Real Money Trade / Trading:リアルマネートレード)とは、ゲームをプレイするためのアカウントや、ゲーム内のアイテム・キャラクター・ゲーム内通貨などについて、現実の金銭等を対価として売買その他の取引をする行為をいいます。

「リアルマネー」という呼称は「ゲーム内マネーではない」という程度の意味で使われており、対価が現金である場合に限りません。電子マネーや暗号資産(仮想通貨)を対価とする取引も、一般にRMTに含めて論じられています。

取引の対象も多様です。たとえば次のようなものがRMTの対象とされています。

  • 育成済みのゲームアカウントそのもの
  • レアアイテムやキャラクター、カード
  • ゲーム内通貨(ゴールド、ジェムなど)
  • 「課金代行」「育成代行(プレイ代行)」などの役務

とくに「課金代行」は、IDやパスワードを業者に渡して第三者に課金してもらい、通常よりも安くゲーム内通貨などを入手するサービスを指しますが、後述するとおり、その安さの裏に犯罪行為が潜んでいるケースが少なくありません。

RMTを一律に禁止する法律はない

まず前提として、日本には、RMTという行為それ自体を一律に禁止・処罰する法律はありません。プレイヤー同士が自分のアカウントやアイテムを合意のうえで有償譲渡したというだけでは、それだけで直ちに犯罪になるわけではないのです。

しかし、「法律で禁止されていない」ことと「やってよい」ことはまったく別の問題です。後述のとおり、多くのゲームはRMTを利用規約で明確に禁止しており、規約に同意してゲームを利用している以上、RMTは契約違反(利用規約違反)となります。その結果として、アカウントの停止・削除などの措置や、場合によっては損害賠償請求を受ける可能性があります。

RMTが問題視される理由

RMTがこれほど広く禁止されているのは、単なる「運営のポリシー」の問題ではありません。RMTには、次のような弊害が指摘されています。

まず、RMTを目的とした不正行為の誘発です。

RMTで売られる商品を「仕入れる」ために、不正アクセスやチート行為、他人のクレジットカードの不正利用などの犯罪行為が行われる構造があります。

次に、利用者間のトラブルです。

代金を支払ったのに商品が引き渡されない、あるいはアカウントを譲渡したはずの売主がそのまま使い続けるといった詐欺的トラブルが典型です。ゲームユーザーには若年層も多く、詐欺的な使われ方の温床になりやすいという特徴があります。

そして、ゲームバランスの崩壊です。

時間をかけて遊ぶことで得られるはずの達成感が金銭で買えてしまうと、正当にプレイしているユーザーの意欲を削ぎ、ゲームコミュニティの健全性が損なわれ、結果としてゲームの寿命を縮めることにつながります。

RMTが犯罪となり得る典型的なケース

RMT自体を禁止する法律はなくても、RMTの「過程」や「手段」に違法行為が介在すると、売る側・買う側の双方が刑事責任を問われ得ます。近年の摘発事例を踏まえ、典型的なパターンを見ていきます。

「課金代行」と電子計算機使用詐欺罪(刑法246条の2)

近年の摘発事例で目立つのが、「課金代行」をめぐる電子計算機使用詐欺罪です。

刑法246条の2は、人の事務処理に使用する電子計算機(コンピュータ)に虚偽の情報や不正な指令を与えて不実の電磁的記録を作るなどして財産上不法の利益を得る行為を、電子計算機使用詐欺罪として10年以下の拘禁刑に処すると定めています。人を直接だます通常の詐欺罪(刑法246条)に対して、コンピュータを「欺く」タイプの財産犯を処罰するための規定です。

課金代行業者が、不正に入手した他人のクレジットカード情報でゲーム内通貨をチャージしたり、ゲーム会社のサーバーに虚偽の情報を送信してゲーム内通貨を取得したりすれば、この電子計算機使用詐欺罪が成立し得ます。実際に、大手ゲーム会社のゲーム内通貨を詐取したとして、「課金代行」サービスを称してRMTサイトで通常より安価にゲーム内通貨を販売していたグループが電子計算機使用詐欺の疑いで摘発された事例が報道されています。

依頼したユーザーも罪に問われ得る

ここで重要なのは、摘発されるのが業者側だけではないという点です。前記の事例では、課金代行を依頼したユーザー側も同じ電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕・起訴され、有罪判決を受けたことが公表されています。

課金代行に違法な手段が使われている場合、それを依頼したユーザーについても、共同正犯(複数人が共同して犯罪を実行した場合)や幇助犯(正犯の犯行を容易にした場合)として犯罪が成立する可能性があるためです。「安く課金できるサービスを使っただけ」のつもりでも、相場より不自然に安いゲーム内通貨の背後には、不正なクレジットカード利用や不正アクセスがあることが多く、「知らなかった」では済まされない事態になりかねません。

業界団体と警察が連名で公表している注意喚起資料でも、2024年から2025年にかけて、課金代行の実行者だけでなく依頼者側が電子計算機使用詐欺で検挙された事例が紹介されています。

不正アクセス禁止法違反

RMTがらみの犯罪として次に多いのが、不正アクセス行為の禁止等に関する法律(不正アクセス禁止法)違反です。同法3条は「何人も、不正アクセス行為をしてはならない」と定め、違反者は3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金に処されます(同法11条)。

摘発事例としては、RMTサイトに架空のゲームアカウントを出品し、購入希望者を偽サイト(フィッシングサイト)に誘導してIDとパスワードを盗み取り、その購入希望者のアカウントに侵入してプールされていたポイントを不正取得したという手口が複数報告されています。RMTの「買い手」を狙った犯罪であり、RMTに関わること自体が犯罪被害のリスクを高めることを示す事例といえます。

また、他人のID・パスワードを無断で使用してゲームの管理システムにアクセスし、ゲーム内通貨のデータを改ざんしてRMT業者に売却した行為について、行為者が不正アクセス禁止法違反で有罪判決を受けた事案も存在します(後述の東京地判平成19年10月23日の前提となった刑事事件)。

アカウント売買をめぐる詐欺

このほか、アカウントを譲渡する意思がないのに販売代金をだまし取る、代金を受け取ったのにアカウントを引き渡さない・引き渡した後も使い続けるといった、古典的な詐欺(刑法246条)の類型もあります。実際に、アカウント売買サイトで自分のアカウントを販売して代金を受け取りながら、そのアカウントを使い続けていた売主が検挙されたと報道された事例もあります。

RMTは運営会社の関与しない「闇取引」であるため、取引相手の身元確認も、トラブル時の補償もありません。だまされても運営会社に巻き戻しを求めることは事実上できず、被害回復は極めて困難です。

利用規約によるRMT禁止と民事上のリスク

RMT禁止条項の一般的な内容

多くのオンラインゲームの利用規約には、RMTを禁止する条項が置かれています。禁止事項の列挙条項の中で、たとえば次のような行為を禁止する形が一般的です。

  • 運営会社が定める方法以外の方法で、ゲームアカウント、ゲーム内通貨、アイテムその他のゲームコンテンツの利用権またはデータを、貸与・交換・譲渡・名義変更・売買・質入れ・担保供与その他の方法により第三者に利用させ、または処分する行為
  • 運営会社が定める方法以外の方法で、ゲームアカウントその他のゲームコンテンツを販売するなどして、現金その他の財物と交換する行為

とくに未成年者が主要な顧客層として想定されているゲームでは、健全性に対する保護者の信頼を確保する観点からも、RMTを禁止する実際上の必要性は高いと考えられています。

規約違反への措置——アカウント停止から損害賠償まで

利用規約でRMTが禁止されている以上、規約に同意したユーザーがRMTを行えば利用規約違反となり、運営会社は規約に基づいてアカウントの利用停止・削除などの措置をとることができます。長年かけて育てたアカウントや課金したアイテムがすべて使えなくなるという意味で、ユーザーにとっては極めて重い結果です。

さらに、悪質な事案では損害賠償の問題にも発展します。ゲーム事業者がRMTを発見した場合の実務対応としては、販売ページや投稿内容を保存し、対象のアカウントを特定したうえで、利用規約に基づく措置、RMTサイトへの削除要請、悪質な事案では警察への相談などを検討していくことになります。

RMT禁止規定の有効性を認めた裁判例

「利用規約でRMTを禁止するといっても、そのような条項は消費者に一方的に不利で無効ではないか」という争い方をしたユーザーもいます。しかし裁判所は、RMT禁止規定の有効性を認めています。

東京地判平成26年9月3日(平成24年(ワ)第30553号)は、オンラインゲーム等を配信するポータルサイトの利用規約中のRMT禁止規定(サービス内で獲得したアイテム、金銭等の売買その他の有償取引を禁止し、違反した場合に利用停止措置等を可能とする条項)について、消費者契約法10条(消費者の利益を一方的に害する条項を無効とする規定)により無効であるとの原告らの主張を退けました。判決は、当該RMT禁止規定が民法1条2項の基本原則(信義則)に反して消費者の利益を一方的に害する規定とは認められないと判断しています。

RMTをめぐる裁判例から見える裁判所の姿勢

RMTに関する裁判例には、大きく分けて、RMTを含む不正行為により利用停止等の措置を受けたプレイヤーが運営会社に損害賠償等を請求するタイプと、運営会社側がRMTを含む不正行為をした者に損害賠償等を請求するタイプがあります。全体として、裁判所は利用規約等で禁止されたRMTをしたプレイヤー等に対して厳しい判断をする傾向にあります。

不正アクセスによるRMTは運営会社への不法行為(東京地判平成19年10月23日)

東京地判平成19年10月23日(判例時報2008号109頁)は、オンラインゲーム運営会社の元社員が、上司のID等を盗み見て運営管理プログラムに不正アクセスし、自らのキャラクターのゲーム内通貨のデータを改ざんして水増しし、それをRMT業者に売却していたという事案です。原告は運営会社、被告はこの元社員で、運営会社側が損害賠償を請求しました。

判決は、不正アクセスによりデータを改ざんしてゲーム内通貨を大量に流通させた行為が、ゲームの管理権やゲームシステム・管理体制に対する信用を毀損する行為であるとして、運営会社との関係で不法行為の成立を認め、信用毀損の損害300万円と弁護士費用相当額30万円の賠償を命じました。RMTにより運営会社に生じる損害を「信用毀損」として構成した点で、実務上参考になる裁判例です。

規約違反者への利用停止措置は適法(東京地判平成21年7月29日)

東京地判平成21年7月29日(平成20年(ワ)第32059号)は、逆にプレイヤー側が原告となった事案です。利用規約に基づきアカウントの利用停止措置を受けた原告が、運営会社に対し、利用停止までに課金した合計額(約10万円)や慰謝料等を不法行為に基づいて請求しました。

この事案では、原告が、ゲーム内の不正行為により作成された高額の小切手(ゲーム外では約4万円程度で取引される4,000万ゴールド分)を不正行為者のキャラクターから無償で受け取っていました。判決は、原告が不正行為に加担していたか、少なくとも不正行為であることを認識し、または十分に認識できたのに受領したと推認されるとして、利用停止措置は合理的な裁量権の行使であり違法ではないと判断し、請求を棄却しました。

プレイ代行によるアカウント乗っ取り(東京地判令和3年11月30日)

東京地判令和3年11月30日(令和3年(ワ)第15242号)は、RMTの周辺行為である「プレイ代行」をめぐる事案です。自力ではクリアできない場面に困った原告が、インターネット掲示板でプレイ代行を募り、応募者にアカウントの引き継ぎIDとパスワードを教えたところ、連絡が取れなくなりアカウントを利用できなくなったため、運営会社に対し引き継ぎID等の再発行を求めて提訴しました。

裁判所は、利用規約におけるアカウントの貸与や譲渡の禁止は「利用者が最低限遵守しなければならない義務である」とし、原告はその義務に違反しており、運営会社はアカウントの停止または削除もできるのだから、より不利益の少ない措置である引き継ぎID等の発行を拒否することは「当然に許される」と判断しました。規約違反をしたユーザーは、トラブルに遭っても運営会社の救済を受けられないことを端的に示した裁判例といえます。

業界団体のガイドラインと警察の注意喚起

CESA「リアルマネートレード対策ガイドライン」

一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、2017年4月26日に「リアルマネートレード対策ガイドライン」を制定・施行しています。同ガイドラインは、ネットワークゲームのアカウント、キャラクター、アイテム、カード、ゲーム内マネー等をユーザー同士で現金や電子マネーを介して売買する行為、売買に関連する行為およびそれらを仲介する行為を「リアルマネートレード」と定義したうえで、加盟するサービス提供会社に対し、次のような対応を求めています。

  • 利用規約等にRMTを禁止する旨を規定すること
  • ユーザーへの啓発活動を行うこと
  • アイテム等がRMTの対象とされていないか監視し、RMTを行ったユーザーへ適切に対応するよう努めること
  • RMTを取り扱う業者への中止要請等に努めること
  • ユーザーからの問い合わせ窓口を設置すること

注目されるのは、RMTを「しづらい」ゲーム内システムの実装例まで挙げている点です。具体的には、①ゲーム内トレードの相手を、友人状態になってから一定時間が経過したユーザーに限定して不特定多数との取引を防止する仕組み、②トレードの相手方を特定せず、アイテムを特定して行う匿名トレード方式、③RMT実行者またはその可能性が高いユーザーの行動履歴を分析して検知する仕組み、の3つが手法例として示されています。

JOGA「オンラインゲーム安心安全宣言」

一般社団法人日本オンラインゲーム協会(JOGA)も、2012年に制定した「オンラインゲーム安心安全宣言」の中で、RMT(正規なゲームコンテンツ外において、ゲーム内のアイテム・ポイント等を取引する一切の行為)を禁止することを掲げています。具体的には、RMTによって金銭的利益を得ようとする一切の行為の禁止、RMTを行う個人・事業者と不正行為対策目的以外で接触しないこと、RMT等の不正行為の発生状況の監視、RMT禁止を解説するページの設置などを宣言しています。

警察と業界団体による共同の注意喚起

CESAとJOGAは、警察機関とも連携し、加盟事業者から収集したRMT関連情報を分析・共有して違法行為の撲滅に取り組んでいます。両団体と警視庁・千葉県警察・神奈川県警察の連名による注意喚起資料「STOP!RMT!」では、2024年から2025年にかけての具体的な検挙事例として、RMTサイト運営者の商標法違反・電子計算機使用詐欺・組織的犯罪処罰法違反・犯罪収益移転防止法違反での検挙や、課金代行の実行者・依頼者双方の検挙、フィッシングによる不正アクセス事案などが列挙され、「買わない・売らない・かかわらない」が呼びかけられています。

ゲームイベントの会場に警察が出展してRMTへの注意を呼びかける取り組みも行われており、RMTはもはや「グレーゾーンの小遣い稼ぎ」ではなく、警察が明確に監視対象とする領域になっているといえます。

ゲーム事業者・ユーザーそれぞれがとるべき対応

ゲーム事業者の対応——規約整備・検知・発見時のフロー

ゲーム事業者としては、まず利用規約にRMT禁止条項を明確に定めることが出発点です。RMTを許容しない姿勢を明確にするとともに、実際にRMTが行われた際に利用許諾(契約)を根拠とした対応を可能にするためです。禁止する行為の範囲(売買だけでなく、貸与・交換・譲渡・名義変更・質入れ・担保供与など)と、違反時の措置(アカウント停止・削除等)を具体的に規定しておくことが重要です。前述の令和3年の裁判例のように、規約に明記されていない措置(引き継ぎIDの発行拒否など)の可否が争われることもあるため、措置の内容はできる限り具体的に書いておくことが望まれます。

次に、事後対応だけでなく予防的な対応です。ゲーム内のお知らせ等でアカウント停止を含む厳しい措置の可能性や詐欺被害のリスクを周知して注意喚起を行うこと、処分したアカウント数の公表、CESAガイドラインが例示するようなRMTをしづらいシステム設計(トレード相手の制限・匿名トレード・行動分析による検知)の導入などが考えられます。

実際にRMTを発見した場合には、①販売ページや投稿内容の証拠保存、②対象アカウントの特定、③利用規約に基づく措置、④RMTサイトへの削除要請、⑤悪質な事案では警察への相談、という流れで対応を検討することになります。即効性のある対策は難しい分野であり、これらを複合的・継続的に実施していくことが重要です。

ユーザーの心構え——「買わない・売らない・かかわらない」

ユーザーの側では、業界団体と警察が掲げる「買わない・売らない・かかわらない」に尽きます。とくに次の点は強調しておきたいところです。

  • 相場より不自然に安いゲーム内通貨や課金代行は、他人のクレジットカードの不正利用などの犯罪によって「仕入れ」られている可能性が高く、依頼した側も電子計算機使用詐欺の共犯等に問われるおそれがあります。
  • RMTサイトでの取引は、フィッシングによるID・パスワード窃取など、犯罪被害の入口にもなっています。
  • 規約違反のRMTやアカウント貸与でトラブルに遭っても、運営会社の救済は受けられず、裁判所も救済に消極的です。

弁護士に相談する目安

事業者の立場では、自社ゲームのアカウントやアイテムがRMTサイトで売買されているのを発見した場合、利用規約の整備状況の確認、証拠保存の方法、規約に基づく措置の設計、悪質事案での刑事告訴の要否など、初動段階から法的な検討が必要になります。また、ユーザーの立場でも、課金代行の利用について警察から連絡を受けた、RMT絡みの詐欺被害に遭ったなどの事情があれば、早めに弁護士に相談することをお勧めします。

RMTは「規約違反」で済まない段階に来ている

本記事で見てきたとおり、RMT(リアルマネートレード)それ自体を禁止する法律はありませんが、それは「RMTが安全」であることをまったく意味しません。

課金代行をめぐっては業者だけでなく依頼したユーザーまで電子計算機使用詐欺で有罪判決を受けた事例が公表され、RMTサイトを舞台にした不正アクセスやフィッシングの検挙事例も相次いでいます。民事の場面でも、裁判所はRMT禁止規定の有効性を認め、規約違反をしたプレイヤーの救済には一貫して消極的です。業界団体(CESA・JOGA)と警察が連名で「買わない・売らない・かかわらない」と呼びかけている現状は、RMTがすでに刑事政策上の監視対象となっていることを物語っています。

ゲーム事業者にとっては、RMT禁止条項の整備と、検知・啓発・システム設計を組み合わせた継続的な対策が求められる局面です。自社ゲームでのRMT対応や利用規約の見直しに不安のある方は、インターネット・IT分野に詳しい弁護士のサポートを受けることも選択肢の一つです。



本記事の担当

プロスパイア法律事務所
代表弁護士 光股知裕

損保系法律事務所、企業法務系法律事務所での経験を経てプロスパイア法律事務所を設立。IT・インフルエンサー関連事業を主な分野とするネクタル株式会社の代表取締役も務める。企業法務全般、ベンチャー企業法務、インターネット・IT関連法務などを中心に手掛ける。

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