交渉

01契約交渉を3つの目で見る:法的・交渉的・リスクマネジメント【応用実務】契約交渉には、条項の法的効果を見る目、合意に至る過程を設計する目、リスクの確率と大きさを測る目の3つがあります。同じ交渉が3つの目でどう違って見えるか、条項の議論が動かなくなったときにどう持ち替えるかを、契約交渉の実務書に沿って整理します。02交渉の5段階プロセス:3つのアプローチをどう回すか【応用実務】契約交渉の準備を、法的アプローチ・交渉的アプローチ・リスクマネジメント的アプローチの5段階に分けて整理します。実務で飛ばされやすいミッション設定と代替選択肢(バトナ)の置き方、3つを並行して回すという考え方を、契約交渉の実務書に沿って説明します。03交渉の準備:譲歩可能性の事前設計【応用実務】譲歩の設計を交渉中にやろうとすると、判断のたびに社内へ持ち帰ることになります。どこまで譲れるか(the bottom line と fallback position)、どの順で出すか、何と交換するかを交渉前に決める方法と、社内の合意・決裁プロセスの押さえ方を整理します。04BATNAと、契約交渉における「降りる」選択【応用実務】合意できないまま譲歩だけが積み上がる交渉から抜けるための道具が、バトナ(合意できなかった場合の代替案)です。バトナの置き方と改善のしかた、降りる基準の決め方、そして交渉が大詰めに至った後の打切りが不法行為とされた裁判例から、降り方の作法までを整理します。05修正理由の伝え方:法的根拠/取引上の実害/代替案【応用実務】修正案に理由を書かずに送ると、相手方の社内で誰も通せません。修正理由を、法的根拠・取引上の実害・代替案の3層に分けて書く方法と、相手方の読み手による使い分け、「修正は一切不可」と言われたときの次の一手を整理します。06契約締結上の過失・交渉破棄の責任【応用実務】契約が成立していなくても、交渉を一方的に打ち切った側が損害賠償を命じられることがあります。信義則を根拠とする責任の構成、信頼利益と履行利益、情報提供義務の性質を判決で確かめ、打ち切る側と打ち切られた側それぞれが契約実務で備えることを、負けた事例から整理します。07相手方の力関係と、それが法的評価に跳ね返る場面【応用実務】力関係の差そのものは違法ではありません。問題になるのは、差を利用して押し込まれた条項が後で効かなくなったり、押した側の責任の根拠になったりする場面です。優越的地位の判断要素、独占禁止法・取適法・フリーランス法・消費者契約法の規制、条項の私法上の効力を整理します。08条項ごとの落としどころの相場観【応用実務】条項に数値の相場はありませんが、対立したときにどの方向へ動かすと着地するかという型はあります。独占権と最低購入数量のように条項がセットで決まること、義務の強さと違反の効果のどちらを落とすかという型を、2冊の実務書の落としどころから整理します。09独占交渉義務と、破ったときの効果【応用実務】基本合意書の独占交渉義務は、拘束力を持たせるのが一般的な条項です。最高裁(平成16年8月30日決定)は、違反による損害は最終的な合意が成立するとの期待の侵害にとどまるとし、差止めの仮処分を認めませんでした。期間の区切り方、違約金や交渉費用の賠償の入れ方、独占を受け入れる代わりに何を取るかまで整理します。10自社ひな型を作るか、相手方ひな型を直すか【応用実務】契約書の案はどちらが出すべきか。相手方の案で交渉する手間と、自社ひな型で進めるメリット、大企業の統一書式を直せないときの変更覚書という手当て、「うちのひな型で」と言うための準備を整理します。11交渉経緯を記録することの意味【応用実務】条項の意味は、文言だけでは決まりません。最高裁は、文言の文理・他の条項との整合性・締結に至る経緯を総合して判断するとし、締結前の担当者の説明やマニュアルの記載を考慮しました。交渉経緯を何のためにどう記録するか、どこまで残すかを整理します。12クロスボーダー交渉と契約書の英文化【応用実務】日本語のひな型を訳せば英文契約になるわけではありません。言語の問題・法制度の問題・商慣習の問題を切り分け、反社条項や請負/準委任のように対応する英語がない概念をどう書くか、準拠法とCISGの扱いをどう決めるかを整理します。13事業部門と相手方の間に立つ:交渉の代理と社内調整【応用実務】「法務がこう言っているので」という一言で修正案が相手方に渡ると、社内の反対と受け取られます。どこで交渉が止まっているかを見て、そのまま送れる形で渡す、同席して条項の説明だけを担当する、外部弁護士を入れる、という手当てを整理します。07章の最後の記事です。14予告期間の設計:何か月前の通知なら足りるのか【応用実務】中途解約の予告期間は何か月にすべきか。継続的な取引では、条項どおりに通知しても足りないことがあります。裁判所は「相当な予告期間」から実際の予告期間を引いた月数の営業利益を損害として数えています。この物差しを使って、相手方のひな型の予告期間をどう直し、どう説明し、どこで引くかを整理します。15遅延損害金条項の設計:利率の水準・起算日・上限【基礎実務】遅延損害金条項の年14.6%は、法律が企業間取引の水準として定めた数字ではありません。利率の水準、起算日、消費者契約法9条の上限、利息制限法が売買代金にかからない理由、法定利率を下回る利率を書いたときの問題まで、受け取る側と支払う側に分けて整理します。16追加担保請求条項:担保を差し出させる約束は、どこまで効くか【応用実務】「請求があれば担保を提供する」という条項は、担保そのものではなく、担保を差し出す約束です。応じなければ期限の利益を失う、と書いてあっても、担保価値の下落の程度によっては期限の利益喪失が否定された裁判例があります。請求できる事由と、応じないときの効果の書き方を、担保を求める側・求められる側の両方から見ます。17責任上限条項の設計と相場:上限は対価とセットで決まる【応用実務】賠償額に天井を置く条項は、低く書くほど安全というものではありません。上限が対価と結びついている構造、故意・重過失で外れること、そして例外を書いても定義で空振りした裁判例を扱います。18補償条項の設計【応用実務】補償条項は損害賠償条項の言い換えではありません。帰責事由を要件から外し、表明保証違反や第三者請求という発生原因を契約で作る仕組みとして整理し、責任上限との噛み合わせと第三者請求の防御手続まで扱います。19重大性による限定(マテリアリティ)【応用実務】表明保証に「重大な」を入れるかどうかで条項の効き方が変わります。買収の是非や対価の決定に影響を及ぼすかを基準に違反を絞った裁判例と、限定を残すなら何が重要かを金額と取引先名で書き切るという直し方を扱います。20秘密保持義務の内容と存続期間:無期限を求められたときの返し方【基礎実務】秘密保持義務を無期限にすると求められたとき、どう返すか。義務の中身・開示できる範囲・存続期間の3つを分けて見る方法と、期間が長すぎることが条項の効力に響く裁判例を整理します。
07 契約交渉

契約交渉を3つの目で見る:法的・交渉的・リスクマネジメント

契約交渉には、条項の法的効果を見る目、合意に至る過程を設計する目、リスクの確率と大きさを測る目の3つがあります。同じ交渉が3つの目でどう違って見えるか、条項の議論が動かなくなったときにどう持ち替えるかを、契約交渉の実務書に沿って整理します。
07 契約交渉

交渉の5段階プロセス:3つのアプローチをどう回すか

契約交渉の準備を、法的アプローチ・交渉的アプローチ・リスクマネジメント的アプローチの5段階に分けて整理します。実務で飛ばされやすいミッション設定と代替選択肢(バトナ)の置き方、3つを並行して回すという考え方を、契約交渉の実務書に沿って説明します。
07 契約交渉

交渉の準備:譲歩可能性の事前設計

譲歩の設計を交渉中にやろうとすると、判断のたびに社内へ持ち帰ることになります。どこまで譲れるか(the bottom line と fallback position)、どの順で出すか、何と交換するかを交渉前に決める方法と、社内の合意・決裁プロセスの押さえ方を整理します。
07 契約交渉

BATNAと、契約交渉における「降りる」選択

合意できないまま譲歩だけが積み上がる交渉から抜けるための道具が、バトナ(合意できなかった場合の代替案)です。バトナの置き方と改善のしかた、降りる基準の決め方、そして交渉が大詰めに至った後の打切りが不法行為とされた裁判例から、降り方の作法までを整理します。
07 契約交渉

修正理由の伝え方:法的根拠/取引上の実害/代替案

修正案に理由を書かずに送ると、相手方の社内で誰も通せません。修正理由を、法的根拠・取引上の実害・代替案の3層に分けて書く方法と、相手方の読み手による使い分け、「修正は一切不可」と言われたときの次の一手を整理します。
04 契約締結過程と契約の成立

契約締結上の過失・交渉破棄の責任

契約が成立していなくても、交渉を一方的に打ち切った側が損害賠償を命じられることがあります。信義則を根拠とする責任の構成、信頼利益と履行利益、情報提供義務の性質を判決で確かめ、打ち切る側と打ち切られた側それぞれが契約実務で備えることを、負けた事例から整理します。
07 契約交渉

相手方の力関係と、それが法的評価に跳ね返る場面

力関係の差そのものは違法ではありません。問題になるのは、差を利用して押し込まれた条項が後で効かなくなったり、押した側の責任の根拠になったりする場面です。優越的地位の判断要素、独占禁止法・取適法・フリーランス法・消費者契約法の規制、条項の私法上の効力を整理します。
07 契約交渉

条項ごとの落としどころの相場観

条項に数値の相場はありませんが、対立したときにどの方向へ動かすと着地するかという型はあります。独占権と最低購入数量のように条項がセットで決まること、義務の強さと違反の効果のどちらを落とすかという型を、2冊の実務書の落としどころから整理します。
04 契約締結過程と契約の成立

独占交渉義務と、破ったときの効果

基本合意書の独占交渉義務は、拘束力を持たせるのが一般的な条項です。最高裁(平成16年8月30日決定)は、違反による損害は最終的な合意が成立するとの期待の侵害にとどまるとし、差止めの仮処分を認めませんでした。期間の区切り方、違約金や交渉費用の賠償の入れ方、独占を受け入れる代わりに何を取るかまで整理します。
05 契約書を作成する技術

自社ひな型を作るか、相手方ひな型を直すか

契約書の案はどちらが出すべきか。相手方の案で交渉する手間と、自社ひな型で進めるメリット、大企業の統一書式を直せないときの変更覚書という手当て、「うちのひな型で」と言うための準備を整理します。
07 契約交渉

交渉経緯を記録することの意味

条項の意味は、文言だけでは決まりません。最高裁は、文言の文理・他の条項との整合性・締結に至る経緯を総合して判断するとし、締結前の担当者の説明やマニュアルの記載を考慮しました。交渉経緯を何のためにどう記録するか、どこまで残すかを整理します。
07 契約交渉

クロスボーダー交渉と契約書の英文化

日本語のひな型を訳せば英文契約になるわけではありません。言語の問題・法制度の問題・商慣習の問題を切り分け、反社条項や請負/準委任のように対応する英語がない概念をどう書くか、準拠法とCISGの扱いをどう決めるかを整理します。
07 契約交渉

事業部門と相手方の間に立つ:交渉の代理と社内調整

「法務がこう言っているので」という一言で修正案が相手方に渡ると、社内の反対と受け取られます。どこで交渉が止まっているかを見て、そのまま送れる形で渡す、同席して条項の説明だけを担当する、外部弁護士を入れる、という手当てを整理します。07章の最後の記事です。
10 共通条項の条項別解説

予告期間の設計:何か月前の通知なら足りるのか

中途解約の予告期間は何か月にすべきか。継続的な取引では、条項どおりに通知しても足りないことがあります。裁判所は「相当な予告期間」から実際の予告期間を引いた月数の営業利益を損害として数えています。この物差しを使って、相手方のひな型の予告期間をどう直し、どう説明し、どこで引くかを整理します。
10 共通条項の条項別解説

遅延損害金条項の設計:利率の水準・起算日・上限

遅延損害金条項の年14.6%は、法律が企業間取引の水準として定めた数字ではありません。利率の水準、起算日、消費者契約法9条の上限、利息制限法が売買代金にかからない理由、法定利率を下回る利率を書いたときの問題まで、受け取る側と支払う側に分けて整理します。
10 共通条項の条項別解説

追加担保請求条項:担保を差し出させる約束は、どこまで効くか

「請求があれば担保を提供する」という条項は、担保そのものではなく、担保を差し出す約束です。応じなければ期限の利益を失う、と書いてあっても、担保価値の下落の程度によっては期限の利益喪失が否定された裁判例があります。請求できる事由と、応じないときの効果の書き方を、担保を求める側・求められる側の両方から見ます。
10 共通条項の条項別解説

責任上限条項の設計と相場:上限は対価とセットで決まる

賠償額に天井を置く条項は、低く書くほど安全というものではありません。上限が対価と結びついている構造、故意・重過失で外れること、そして例外を書いても定義で空振りした裁判例を扱います。
10 共通条項の条項別解説

補償条項の設計

補償条項は損害賠償条項の言い換えではありません。帰責事由を要件から外し、表明保証違反や第三者請求という発生原因を契約で作る仕組みとして整理し、責任上限との噛み合わせと第三者請求の防御手続まで扱います。
10 共通条項の条項別解説

重大性による限定(マテリアリティ)

表明保証に「重大な」を入れるかどうかで条項の効き方が変わります。買収の是非や対価の決定に影響を及ぼすかを基準に違反を絞った裁判例と、限定を残すなら何が重要かを金額と取引先名で書き切るという直し方を扱います。
10 共通条項の条項別解説

秘密保持義務の内容と存続期間:無期限を求められたときの返し方

秘密保持義務を無期限にすると求められたとき、どう返すか。義務の中身・開示できる範囲・存続期間の3つを分けて見る方法と、期間が長すぎることが条項の効力に響く裁判例を整理します。